社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?

社会学を学ぶのに向き・不向きがあります。どんな人が向いているのか、経験則的なご紹介。

社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?
-社会学の傾向-

以前の記事でも紹介した通り、社会学は
「当たり前を疑う学問」
という大きな性格を持っています。傾向と言い換えてもいい。
多分、この傾向は数十年続くでしょう。
当たり前過ぎて誰も考えなかったことを、「何故当たり前なの?」「その当たり前ってどこから来たのよ?」「そもそもその当たり前っておかしくない?」って言い続け、問い続ける学問です。
(自分で言ってて少し空しくなるところがあるのは否定しませんが…)

今回はこの傾向と、
社会学の各分野にある程度共通している研究手法から向いている人・向いていない人を考えてみます。

社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?
-どんな人が向いている?-

繰り返し述べていることですが、社会学は「当たり前を疑う」学問です。
なので、すぐに「なんで?どうして?」と思う人には向いています(これはどの学問でもそうなんでしょうが)。
また、元スポーツ選手も向いています。
前記事で述べた通り、「〇〇社会学」「社会〇〇学」とつければいいので本当になんでもテーマになります。
もしかすると元スポーツ選手が新たな学問領域を切り開くことになるかもしれません。
元スポーツ選手が引退後に大学入学を志すケースがよくありますが、学問領域の広さからその選手経験を学問に生かせる可能性の大きさを考えると、選択肢の一つになってくるのではないかと思います。
同様の理由から、新たな学問領域を開拓したいという人にも向いています。

と言うわけで、社会学を学ぶまでに成績が優秀だったかどうかは実はあまり関係がありません。
特に正解があるものでもないので、プロセスを楽しめるタイプの方が向いています。
数学で言うと、解に辿り着くより途中式で点数取ることの多い人、でしょうか。
因みに元理系だった方の”文転”としても向いています。
(私も実際そうなのですが)
高校までは数学・物理・化学が得意教科だったのですが、社会学を学ぶことにしました。

社会統計学という分野があり、数学も十分に使う場面がありますし、
より高度な分野に辿り着くと社会で起こる現象を数学でモデリングすることも出来ます。

また性格としては地道な作業に強い人が向いています。
何故なら多くの分野が採用する研究手法は、意外と地味なことが多いからです。
これが本当に地味。地獄かと思うほど地味

会話分析や質的調査(インタビューなど)では、録音した会話やインタビューなどをひたすら文字起こしするために、タイピングを繰り返し、「こいつ何言ってんだ??」とか思いながら録音データを何度も聞き。
アンケート調査などの量的調査では、実施したアンケート結果を地道にデータに打ち込み続けるために、テンキーと長時間向き合ったり。

研究・学問にあたる時間のうち、
人によってはこうした地道な作業が多分50~60%は占めている…(いいのか悪いのか今もよくわかりませんが)。
残りの25%前後で先行研究を調べたり、自分の考えを構築し、更に残りの25%で実際に形にする、、、といったところでしょうか。

社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?
-向いていない人-

前項に続いていくと、まずは性格的に「地道な作業が好きでない人」は社会学に向いていません。
以前、アンケート調査を実施して結果を入力しているときに、ある学部生が
「あー!こういう地味な作業、俺には向いてないんだよね!俺、もっとクリエイティブな作業に向いてるのよ」
と匙を投げていましたが、こういう方にはあまり向いていないのかもしれません…。

原点に戻ってくると、当たり前を当たり前だとして受け入れている人には社会学を学ぶのは辛そうです。
「そんなん当たり前!」って思ってしまったら社会学はそこで終了です。スラムダンクの安西先生もニュアンス的には近いこと言ってます

「大企業ホワイトカラーの父を持つ人は大企業ホワイトカラーになりやすい、なんて当たり前だろ!」
と言ってしまったら、研究はそこで終了です。
何故なりやすいのか、果たして本当にそうなのか、どの程度なりやすい・なりにくいのか、10人いたらどの程度がこれに当てはまるのか…などなど考えるのが嫌な人には不向きでしょう。

社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?
-辞めてしまう前に-

一方、もし「あぁ自分は社会学に向いていないから辞めよう」と思い始めた人がいたとしたら…。
完全に辞めてしまう前にこのような、
「何故、よく見かける〇〇は起こりやすいのか?」
「みんなが〇〇と言っているけど、本当にそうなのだろうか?」
「〇〇について●●というイメージがあるけれど、どのようにして●●というイメージが作られたのだろうか?」
といった視点で身近なものを探ってみて頂きたいところです。

繰り返しになりますが、なんでもテーマに該当するので、身近なものでも充分素晴らしいテーマになります。
もしかすると、今まで誰も気づかなかった「当たり前」にある社会学者が気付いて、その当たり前のメカニズムを研究することになるかもしれません。

社会学に向いている人・向いていない人の違いとは?
-まとめ-

社会学の研究手法や考え方を通じて、社会学に向いている人・向いていない人をご紹介してきました。
基本的には「向いてない」という人はあまりいません。
上記した通り、地味なことが嫌な人には向いていないか、「当たり前を疑うのが居心地悪い」という人には向いていませんが…。
「廊下を走るのはなんでいけないんですか?」なーんて思ったことがある人にはうってつけの学問です。

当たり前を疑うのが嫌な人がそれなりの割合でいらっしゃることは重々承知していますし、
あまりにも当たり前を疑い過ぎると生きにくい場面が出てくることもあるでしょう。
そういう意味ではあまり「『古き良き日本の会社員』になるための学問」とは言いにくいかもしれません。
(「なんでスーツ着て行かなきゃいけないの?」的な質問は受け付けてくれませんからね…)

しかし、だからこそ学問的な楽しさが社会学にはある…そんな感じがしています。

以下に、個人的にオススメな社会学の本から、「個人的には社会学をこういう使い方するのは反対だけど、こんな使い方もあるから一応ね…」という本までご紹介します。

社会と言えば教育。教育社会学といったら小熊さんを挙げます。読みやすい文章で進行します。
そういえばコロナ禍が始まったときに「9月入学制度」に関する議論についても実はこの方が絡んでるとか絡んでないとか。

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