浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
ペトロビッチ監督にとっての古巣対戦再び。
一方の浦和レッズは過密日程により選手を入れ替えて臨みます。新たな布陣の模様を分析します。
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-浦和レッズスタメン-
監督
リカルド・ロドリゲス
4-4-2
GK
西川1
DF
RSB阿部22
RCB槙野5
LCB岩波4
LSB山中6
MF
RDH金子19
LDH小泉18
LSH汰木24
RSH関根41
FW
SF明本15
CF杉本14
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-コンサドーレ札幌スタメン-
監督
ペトロビッチ
3-4-2-1
GK
中野34
DF
RCB田中2
CBキム20
LCB福森5
MF
RDH深井8
LDH宮澤10
RSHフェルナンデス7
LSH菅4
ROH金子9
LOH駒井14
FW
CFアンデルソンロペス11
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-浦和レッズ監督コメント-
〇試合前
-前節から中二日。選手たちに強調した部分、また見せていきたいところは?
「短い準備時間。まずは自分たちのやるべきことを整理した。攻撃的な部分。一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮することを強調した」
-札幌とはTMでも対戦。印象は?
「すごくいいチーム。前からインテンシティ高くディフェンスできるチーム。ボールをしっかり保持できる。我々が望ましい展開になることを願っている」
〇試合後
-タイトなスケジュールの中の試合。その中でも選手は頑張っていました。どのように映りましたか?
「中二日の中での準備。相手は中1週間。今日の試合は難しい展開になった。相手の激しいプレスをどうかいくぐっていくかがテーマだった。相手のプレスにはまってしまってチャンスを作られたシーンはあった。がチームは頑張った。そういうところは継続していきたい。よりボールを保持するのは理想としながらこれからもやっていきたい。
2つ3つ決定的なシーンがあり決まっていれば勝っていたかもしれない。ただ、連戦の中で選手たちはよく頑張ってくれた」
-連戦ということで選手の立ち位置変わっていました。右SBが阿部選手でした。評価は?
「違和感があった選手がいたのでこういう起用法。選手たちは適切なポジションでプレーしてくれたので良かったと思う」
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-コンサドーレ札幌監督コメント-
〇試合前
-TMでも対戦。今シーズンの浦和をどう見ているか?
「前節のゲームを見た。まずはボールを動かしながら、攻撃的な姿勢を見せていた。負けはしたがそういう姿勢は見せられていた。キャンプのときからは大きく前進している。決して簡単なゲームにはならないと思う」
〇試合後
-厚みのある攻撃で何度も決定機。だが勝ち点1。どう振り返りますか?
「今日のゲームは横浜FC、名古屋戦、広島戦といいプレーをした90分でした。前節もゴールが取れなかった。今日もゴールが取れておかしくない展開だった。こういったゲームというのは杉本選手のヘディングシュートがあったが、ああいったシーンで得点を奪われて負けることがある。沢山チャンスがある中で決めきれず、0-0で終わったのは我々にとってはいいこと。こういう展開で負けるのはサッカーではよくあること。チャンスに対するゴールの割合が悪い。そういったのはトレーニングでは中々改善できない部分ではあるが引き続き取り組んでいきたい」
-中二日で神戸戦が待っている。この試合に向けて
「今シーズンは過密の戦いの中で安定した戦いは続けてこれている。勝ち負けは安定していないかもしれないが、相手にチャンスを与えない戦いはできている。勝ち点につなげていくような試合ができていると思う。神戸戦もしっかりと戦いたい」
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-浦和レッズ戦術概要-
守備時は関根選手をDFラインに組み込んで5-4-1の形や5-3-2のブロックを作って待ち構えます。
札幌の前線がピッチの横幅全体を使って4~5枚になってくるので、これに対応するための5バックだったのかと思います。
連戦の中でのローテーションにより、右サイドを中心にテコ入れした形でもありますが、関根選手がかなり細かく立ち位置を変えていました。
難しい展開になってしまったのは、札幌のビルドアップの起点となっている福森選手のキックを抑えることが出来なくなってしまった点です。関根選手の斜め前で福森選手が余裕を持ってボールを保持する時間が長くなりました。
後半になると5バックの形から修正して4-4-2のブロックにして、福森選手に関根選手がつくようになり、修正を施していました。
ビルドアップ時は金子選手が積極的に2CBの間に入り、阿部選手が岩波選手の斜め前に立つことでスムーズにボールを動かそうと試みていました。
攻撃時、最もゴールに近づいたのは左サイドのクロスからの杉本選手のヘッドでした。このパターンはかなり練習しているのか、これまでの試合でも何度か出ています。この試合では残念ながら得点には繋がりませんでしたが、こういうパターンを繰り返していきたいんだな、と感じました。
これまでの試合でも繰り返されている点としては小泉選手のミドルシュートもありましたが、得点には繋がらず…。
結果的にスコアレスドローとなりました。5試合を終わって得点パターンとしては、CKからのこぼれ球を阿部選手が押し込んだ開幕戦と、横浜FC戦で得たPK2本での得点と、ゴールへの道筋が中々見えない状況です…。
西選手と興梠選手の復帰が待たれます…。このメンバーで整備するなら、山中選手と汰木選手の攻撃時・守備時両方の立ち位置や役割を整理することでしょうか。
個人的には伊藤選手がより高い位置でボールを持てるような状況になって欲しいですね。
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-コンサドーレ札幌戦術概要-
守備時は5-4-1となってブロックを構築します。特徴的なのはやはりマイボール時で、福森選手&田中選手が両サイドに大きく広がってビルドアップします。その代わり、ビルドアップ時は宮澤選手や深井選手がDFラインに降りることで数的有利を作るようにしていました。
特に効果的だったのは、DFラインからのビルドアップで福森選手にボールが入ったとき。福森選手からの選択肢が多く、
・同じサイドで目の前で高い位置を取る菅選手に預ける
・中央に向けて斜めのボールをアーリークロス気味に入れる
・反対サイドの(相手SBの山中選手の裏めがけて)奥にサイドチェンジする
・斜めのボールで駒井選手を使う
などバリエーション豊富な攻撃パターンが光っていました。相手の浦和の右サイドが急造気味だったことも影響しているのかもしれませんが、福森選手のキック精度を活かしていこうという方針が色濃く見えた攻撃方法でした。
後半に入るとレッズが4-4-2の守備ブロックを敷くようになってからは、また前半立ち上がり同様、浦和の右サイドを斜めのボールで狙っていました。後半立ち上がりの田中選手のヘディングシュートは西川選手でなければ決まっていたであろう、素晴らしいシュートでした。
好調の金子選手もよくボールを引き出し、持ち味の左足シュートは充分相手チームにとっては脅威になっていました。ポストを叩いたシュートを含め、ゴールに結びついてもおかしくないシーンがありました。
しかし、GKの中野選手がパス本数34本でベスト10入り…w
札幌の攻撃が本当に全員攻撃であることを示すデータですね。
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-浦和レッズ前半データ-
得点0
〇走行距離
6.4㎞小泉18
6.3㎞明本15
6.0㎞杉本14
6.0㎞汰木24
5.9㎞金子19
5.9㎞関根41
〇スプリント回数
15回関根41
14回杉本14
11回山中6
10回明本15
9回汰木24
9回金子19
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-コンサドーレ札幌前半データ-
〇走行距離
5.8㎞駒井14
5.8㎞深井8
5.6㎞ルーカスフェルナンデス7
5.6㎞菅4
〇スプリント回数
13回菅4
12回金子9
12回ルーカスフェルナンデス7
9回アンデルソンロペス11
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-浦和レッズ試合通算データ-
得点0
シュート9
枠内シュート5
ボール支配率41%
パス353本(78%)
オフサイド0
コーナーキック1
ファウル7
警告/退場 0/0
〇走行距離
12.0㎞杉本14
12.0㎞明本15
11.6km金子19
10.8㎞阿部22
〇スプリント回数
30回杉本14
21回明本15
20回山中6
19回金子19
18回関根41
16回阿部22
〇パス本数
53本阿部22
43回金子19
浦和レッズ×コンサドーレ札幌 戦術レビュー&分析
-コンサドーレ札幌試合通算データ-
得点0
シュート19
枠内シュート7
ボール支配率59%
パス636本(81%)
オフサイド2
コーナーキック10
ファウル10
警告/退場 0/0
〇走行距離
11.2㎞田中2
11.2㎞菅4
11.0㎞宮澤10
10.8㎞金子9
10.7㎞福森5
10.7㎞深井8
〇スプリント回数
25回菅4
22回金子9
20回アンデルソンロペス11
17回ルーカスフェルナンデス7
〇パス本数
107本キム20
91本宮澤10
72本福森5
65本深井8
56本田中2
46本中野34
43本駒井14
39本金子9